明けましておめでとうございます。
新年が明け いかがお過ごしでしょうか。
私の仕事初めはもう少し先ですが、今週は来週の授業開始に向けて準備をしています。
年末年始のお休みは読書をしていました。
その中で本屋さんでもかなり目立つ所に置いてある
『AIに負けない子どもを育てる』新井紀子著(東洋経済新報社)を読みました。
私は外国人に日本語を教える仕事をしているのですが
その前に自分自身がきちんと日本語を読解できているか?疑問に思えてきました。
なんてことでしょう!
本の中には「体験版 リーディングスキルテスト」も収録されていて
実際体験してみました。
正解はできたのですが、
読解力アップのためにやってきたことがほとんど意味をなしていないことに
衝撃を受けてしまいました。
時間を割いてやってきたことは、もはやAIができることで、人間が太刀打ちできない能力であり、
AIが苦手とする読解力が、人間にも失われつつあること。
事実について書かれた短文を読み、理解することはそう簡単ではないこと。
そう思うとこれまでやってきた授業や作ってきたプリントはなんだったのか?
改めて見直してみると、何を目的に作ってきたのか疑問に思い始めました。
(外国人にとっての日本語はそこまで正確でなくても意味がわかれば良い部分もありますが。)
スマホでの「スワイプ読み」に慣れてしまっている脳を、1行1行しっかり読んでいくのは想像以上に苦痛でしょう。と著者は述べています。
しかし読解力を上げていくことが生産性を上げAIに仕事を奪われなくなっていくと言うのです。
読解力を上げていくには幼児の頃からの生のコミュニケーションが必要です。
ゲームに夢中の子ども、スマホに目も気も奪われている親
これでは読解力が上がりません。
短期記憶でなんとかなるテストで点数は取れても、
本当の読解力、「意味がわかって読めている」にはなっていないのです。
子どもの本当の能力を伸ばしたいのなら
早期教育よりも五感で感じとったリアルな外部との接触、大人達の使う母語のたくさんの言葉のシャワーを浴びる必要があります。
ここは非認知能力にも繋がっていきます。
非認知能力については、また次回書きたいと思います。
AIにはできない人間の能力を最大限に活かすために
バーチャルの世界から逆戻りする必要があるようです。
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