赤毛のアンが赤毛を受け入れた時
皆さんはご存じですのね。
『赤毛のアン』
ルーシー・モンゴメリー
村岡花子さん訳の小説もアニメも映画も舞台も
何度も読んで観て。
大好きな物語。
あなたはいかがですか?
今朝、たまたまつけたEテレの「100分で名著」で
『赤毛のアン』が取り上げられていました。
茂木健一郎さんの解説に心打たれたので
紹介したいと思います。
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アンは自分の赤毛が大嫌い
孤児という生い立ちもコンプレックスを持っていて空想の中で自分の理想の生い立ちを作り上げていました。
イチゴ水だと思って親友のダイアナにワインを飲ませて、ダイアナのお母さんを怒らせてしまった。
数日後、ダイアナの妹ミニーメイが、病気になり、孤児院での経験を生かし処置をして命を助けた。
そのお礼にダイアナのお母さんからお茶に招待され、この上ないお礼のもてなしをうけた。
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このくだりで
赤毛であっても、孤児であっても
そんなものはなんてことない。
私は今、この上なく幸せ。
とアンは幸福を噛み締めました。
このとき、これまでのコンプレックスだった赤毛を受け入れた瞬間です。
その瞬間、アンに幸せが訪れたんですね。
これまで幸福じゃなかったのは
全部 赤毛のせいにしていた。
コンプレックスはアンだけじゃなくて
誰もが持っているもの。
自分の欠点を受け入れた時が
欠点も含めた自分を肯定できた瞬間が
そこからが本当の自分のスタート。
本来の自分が輝きだす瞬間。
『赤毛のアン』というタイトルに
こんな自己肯定の意味があったなんて
やっぱり『赤毛のアン』という物語は
すばらしい世界ですね。
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